この物件は鉄筋コンクリート造で築20年を経過し、キッチンや洗面台の老朽化が著しい物件で、原状回復時、単に壁紙を張り替えただけでは次の入居者を決めるに家賃を下げなければならない状況でした。また、居間横の1部屋が和室であることや、暖房がLPガスであったことも入居者を決めるための足かせとなっていました。
そのため、退去した部屋から順次リニューアル工事を行い、部屋の半数以上を現代風の間取りへと変更し、ガス料金を低料金設定にしました。
その後、退去連絡が来てまだ退去していないにもかかわらずお申し込みをいだたける人気物件となりました。さらに、毎回同じ仕様で工事を行うため見積もりも容易で着工もすぐ行えるのもメリットです。
プロパン(LP)ガス料金はスタンドで目安がわかる灯油と違い、ガス会社様によって値段設定が大きく異なります。また、入居してガスを使ったら前に住んでいた物件と倍近く値段が違って困ったという話もよく聞きます。
「LPガスの暖房は高いという話」は独り歩きを始め、お客様の方から「LPガスの暖房は高いと聞いたことがあるので、LPガス暖房の物件は候補から外して欲しい」との条件を言われることはしばしばあります。
この物件もLPガス暖房であったため、ガス会社様にご協力いただき「低料金プラン」を導入していただけることとなりました。しかしこれだけでは不十分ですので、物件資料にガス料金が安いことを”料金などを明記し明確”にPRすることで不安感を無くし、逆にセールスポイントにすることができました。
この物件の場合はガス会社様に全入居者のガス請求額一覧をいただき、客観的な平均使用料金を上記のように空室資料に明記しました。
2LDKのため内見者は主にファミリー層で、そういった場合ご夫婦で内見をされた際に「奥様」(女性)が水廻りの状況を気にされることが一般的に多い様です。
逆を言えば建物自体が古くても“水廻りが綺麗であれば気に入る”という需要を反映しました。浴室については浴室自体の傷みが少なかったため混合栓をサーモ付きの物にして見栄えを良くするのみとしフルリフォームよりも経費を削減しています。
和室を洋室化し、居間と洋室の床をフラットにして一体で使え、居間が広い1LDKのようにも使えるようにしました。また、時代を感じさせる内窓を木素材からプラストサッシへ変更し部屋の雰囲気も明るくなりました。